易とは

易とは

えきとは、50本の筮竹(ぜいちく)を使って占う方法です。街角で見かける占い師さんが持っている細い竹の棒の束、それが筮竹と呼ばれるものです。易は、古代中国、儒教の経典の1つである「易経」が原点になっていると言われています。一番初めは、陰と陽の2つしかありませんでした。しかしそこからさらに、自然や人間を支配する8個の大切な要素「光、沢、火、雷、風、水、山、地」を取り入れる方法が生まれました。そのそれぞれの要素に言葉が当てはめられ、いわゆる「八卦はっか・はっけ」が誕生したのです。さらに、八卦と八卦をかけ合わせ、64個の卦を導き出しました。それを使った占いが易というわけです。

易の歴史

その昔、三千年以上前の古代中国では、亀の甲羅を焼いてできるひびで占いをしていました。その後、周の時代に入り、亀の甲羅が手に入りにくくなったため、草木の茎を使う占い方法に変わっていったようです。そこで、伝説の皇帝伏羲ふっき・ふくぎが自然をモチーフにした八卦を考案したと言われています。それ以前にも、何らかの易に相当するものはあったようですが、残念ながら記録には残っていません。また、日本に易が伝わったのは奈良飛鳥時代の頃で、遣隋使が易経を中国から持ち帰ったのがきっかけのようです。ちなみに、日本の年号である「明治」「大正」は、易経に記されている言葉がその由来となっています。