【33】天山遯 -てんざんとん-

卦辞かじ

33天山遯

引き際が肝心です。しつこく粘ったりせず、潔く身を引くほうがよいでしょう。

天山遯てんざんとんの意味・成り立ち

陰の気が勢力をましてきているのが、天山遯です。また、「遯」には逃れるや隠すなどの意味があります。これは、運気が弱まってきているので早めに撤退するのがよいという暗示が秘められています。しかし、礼儀は忘れてはいけません。不義理をしなければ、問題も起こらないと説いています。

解釈

陰の気に押されているこの卦は、衰退しつつある運気を暗示しています。状況がよくなる見込みはないので、できるだけ早く退散するほうがよいとされています。「ひょっとしたら…」などと相手や状況が好転することは期待せず、諦めるのが賢明です。しがみつくよりも、潔く身を引くほうがよいでしょう。しかし、ケンカ別れはよくありません。きちんと筋を通し、円満退職、円満離婚など、きれいに最後に締めくくることが大切とされています。

六十四卦の意味