四柱推命『乙(きのと)』の意味は? 十二支ごとの性格も解説
四柱推命の十干のひとつ「乙(きのと)」。木の陰のエネルギーをあらわし、日干に「乙」を持つ人は、人当たりがよく、ソフトな雰囲気で、第一印象で好かれるタイプといわれます。ここでは、「乙」の意味や十二支の組み合わせごとの性格傾向などを詳しく解説していきます。
- ■四柱推命で「乙(きのと)」の性格を読み解く
- ◎「乙」とは十干のひとつ
- ■「乙」の特徴
- ◎イメージ
- ◎キーワード
- ■日干で読み解く「乙」の性格
- ◎基本性格
- ◎恋愛
- ◎お金と仕事
- ■乙と十二支の組み合わせで見る性格
- ◎乙丑(きのとうし)
- ◎乙卯(きのとう)
- ◎乙巳(きのとみ)
- ◎乙未(きのとひつじ)
- ◎乙酉(きのととり)
- ◎乙亥(きのとい)
- ■まとめ
四柱推命で「乙(きのと)」の性格を読み解く
◎「乙」とは十干のひとつ
生まれた年、月、日、時間を十干十二支であらわし、年柱、月柱、日柱、時柱に組み立てたものを「命式」といいます。四柱推命の命式には、天干地支だけではなく、いろいろな星が含まれていますが、その中で一番性格をあらわすのが、生まれた日の天干、「日干」です。
天干は、自然界の五行の要素を陰と陽に分けたもので、10種類あるため「十干」とも呼ばれます。十干は、「甲(きのえ)、乙(きのと)、丙(ひのえ)、丁(ひのと)、戊(つちのえ)、己(つちのと)、庚(かのえ)、辛(かのと)、壬(みずのえ)、癸(みずのと)」となり、乙は、五行でいうと「木」の「陰」に当たります。
日干からは、生まれ持った性格や恋愛運、金運、仕事などを読み取っていきます。実際の鑑定でも、日干を中心に性格や相性、開運方法などを占うのです。
「乙」の特徴
◎イメージ
◎キーワード
日干で読み解く「乙」の性格
◎基本性格
乙の五行は木で、陰の気をまとっています。少しの風でも揺らいでしまうような、可憐な草花を意味しますが、根はしっかりしているでしょう。
従順で慎み深く、か弱そうなイメージがあります。人当たりがよく、ソフトな雰囲気で、第一印象で好かれるタイプです。取り越し苦労をしがちで、自信満々とはいえません。他人の意見やその時の状況に左右されがちな、優柔不断な性質を持っています。その自信のなさが、依頼心・依存心をもたらします。失敗が怖いので、誰かの後をついて行動しようとします。2番目が心地よいのです。
かといって単に弱いだけの存在ではなく、守備本能は発達しています。自分を守るには、衝突を避けることが最も効果的ですから、人の和を何より大切にします。誰に対してもにこやかに接し、円満な人間関係を築くという高度なスキルを持っているのです。
表には出しませんが、実は好き嫌いがはっきりしています。好きなことにはかなりのめり込み、独占欲も強くなりますが、嫌いなことには無関心です。
◎恋愛
異性の庇護欲をそそるタイプなので、基本的には愛されます。やさしさ、気づかいがあり、まわりに安心感を与えます。
安定的で穏やかな恋愛をする傾向があります。しっかりした、誠実な男性ときちんと段階を踏んで交際していき、ゴールインするでしょう。出会いの場は、相手の素性がだいたいわかる学校や職場、交際のきっかけは、信用できる人からの紹介という形が多そうです。1人の人とじっくり交際していくほうが向いています。そんな正統派の恋愛をしていけば、幸せになれるでしょう。逆に言えば、短い恋を繰り返したり、誠実さに欠ける恋をしたりすると、幸せを得られないともいえます。付き合う相手によって、大きく運命を左右されやすいのです。
◎お金と仕事
自分の力で直接社会と渡り合ってお金を儲けるというより、頼れる存在を通してお金を引き寄せるのが性に合っています。頼れる存在とは、両親や夫の場合もあれば、しっかりした経営方針を持った社長のもと、安定した会社で働くことを指します。
そのため、仕事を選ぶにあたっては、給料が高いとか休みが多いなどという、目先の待遇の良さだけにこだわってはいけません。給料はそこそこでも、正社員として「この組織に所属している」という安心感が得られる働き方をすることで、金運・仕事運ともに上げていけるでしょう。
乙と十二支の組み合わせで見る性格
◎乙丑(きのとうし)
辛抱強く、忍耐力に優れた性質を持っています。派手に立ち回ったりはしませんが、やり手の社交家です。謙虚な姿勢を見せて、敵を作らないところがあります。地味なようでやるときはやる活動家ですが、のんきな雰囲気が人に好かれるでしょう。食欲旺盛で、細く長く元気な長寿の運勢があります。恋愛に対しては貪欲な姿勢を見せるでしょう。女性は身のこなしが柔らかく、結婚にあたっては年下の夫を持つ傾向があります。男性は、おとなしく見えて度胸があるでしょう。
◎乙卯(きのとう)
外見は派手に見えますが、内面は案外しまり屋。妥協を好まない頑固さがありますが、雰囲気は親しみやすく、人気があります。あいまいなのが嫌いで、好き嫌いがはっきりしていますが、表にはそれを出さないようにしています。恋愛シーンでは、先回りしていろいろ考えすぎる、取り越し苦労性。これが行きすぎると、嫉妬深くなりがちです。仕事に関する責任感は強く、理屈っぽい一面もあります。子どもの頃は、家庭運にあまり恵まれない運勢の暗示があるでしょう。
◎乙巳(きのとみ)
人もうらやむ美貌を持っている人が多いです。処世術にも長けていて、人の心理を読むのが上手。たくさんの人と交流する運を持っています。新しいものを取り入れながら、古いものも守っていけるバランス感覚がバツグンで、ビジネスの才能にも恵まれているでしょう。表面的な軽やかさの反面、潔癖症で神経質なところがあります。少々執念深いほどに努力をするタイプです。よく働きますが、落ち着きがありません。人にダマされやすく、そのことでくよくよすることがあります。
◎乙未(きのとひつじ)
誠実で円満タイプ。のんびりした性格で、積極的に行動を起こすことは苦手です。孤独に強く、几帳面で、研究などに熱心。もともと1人の人と長く交際をする運を持っていて、結婚に向いています。家族に対しての父性愛・母性愛が強く、家庭的なことが得意です。どんな状況でもへこたれない忍耐力を持ち、ときに並はずれた粘り強さを発揮します。自分に対する確固たる自信があり、男女共にプライドが高いのが特徴。人に依存することは少なく、去る者は追わないでしょう。
◎乙酉(きのととり)
聡明な頭脳の持ち主で、メリット・デメリットを即座に判断し、利益を得ることに長けています。凝り性で、好きなことには寝食を忘れて没頭するタイプです。専門畑を歩むと大成するでしょう。頭の回転は速いのですが、口下手です。考えていることに口が追い付かないため黙ってしまうことが多く、無口な人と思われがちでしょう。雰囲気は柔らかいので、人あたりは決して悪くないのですが、自分の本音を人前でさらさない性格なので、ときに相手に警戒されます。
◎乙亥(きのとい)
見た目が目立つことや出すぎた振る舞いを嫌う、何ごとにもクールでニュートラルな人。自分の演出力に少々欠けているところが見られ、地味な人という印象を持たれるでしょう。ただし、頭の中身は別もの。突出したアイデアがどんどん浮かび、アッと驚く発明や企画を考え出すことも多いのです。負けず嫌いですが、粘り強いわりに諦めが早いところがあります。基本的には善良ですが、偏屈で頑固な面もあるでしょう。再婚の運勢が巡る人が多いようです。
まとめ
この記事では、10種類ある天干のひとつ「乙」の特徴と、日干が「乙」の人の性格を解説しました。日干は、四柱推命の中でも、その人自身や、人生を占う上で重要なポイントとなる要素です。自分でも気づけないでいる潜在意識すら、解き明かしてしまうかもしれません。正しく命式を読み取ることで、運勢を軌道修正することすらできるのです。
(紅伊珊瑚)