【タロット・小アルカナ】ワンド、ペンタクル、ソード、カップの意味と覚え方
今回は、タロットカードの小アルカナについて、解説していきます。タロット78枚のうち、小アルカナと呼ばれるカードは、56枚。それをすべて覚えるのは大変、と思う人もいるはず。しかし、その特徴やカードの構成がわかると、初心者でも簡単に理解できるようになります。タロット占いに興味がある人は、ぜひ一緒に学んでいきましょう。
- 「小アルカナ」とは
- 小アルカナを読み解くコツ&覚え方
- ◎4つのスート
- ◎10の数字の意味
- ◎人物カードの意味
- 小アルカナ ワンド
- 小アルカナ ソード
- 小アルカナ カップ
- 小アルカナ ペンタクル
- まとめ
「小アルカナ」とは
タロット78枚のうち、大アルカナと呼ばれる22枚のカードは、「愚者」「女帝」「戦車」「審判」など内容や世界観をイメージさせる、名前が付けられています。小アルカナ56枚は、個別の名前はありませんが、4つのスート(ワンド、ペンタクル、ソード、カップ)があり、それぞれ1から10までの数字カードと、4枚の人物像による構成となっています。
大アルカナと小アルカナの大きな違いは、大アルカナは大きく成長する出来事をあらわしているのに対して、小アルカナは日常でよく起きる出来事、行動や感情をあらわしている点です。
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では、数字や人物がどうタロット鑑定に関連してくるのか、詳細にみていきましょう。
小アルカナを読み解くコツ&覚え方
◎4つのスート
小アルカナには、ワンド(棒)、ペンタクル(金貨)、ソード(剣)、カップ(聖杯)と呼ばれる4つのスート、種類があります。タロット占いでは、それぞれのスートごとに1つのテーマをもった物語となっていて、リーディングのときの基本的な要素となります。
また、この構成はトランプに似ているといわれ、ワンドがクラブ、ペンタクルがダイヤ、ソードがスペード、カップがハートに相当します。
ワンド(棒) | 火 | 行動、活力 |
ソード(剣) | 風 | 知性、論理 |
カップ(聖杯) | 水 | 愛情、感性 |
ペンタクル(金貨) | 地 | 物質、財産 |
ワンドは、火のエレメントといわれ、行動や活力など、情熱的でパワフルなエネルギーを象徴。ソードは、風のエレメントで、知性や論理、葛藤を整理しつつ、成長していく様子をあらわしています。カップは水のエレメントで、柔軟性があり、愛情や感性などを示し、本能と無意識の領域となります。ペンタクル、もしくはコインは地のエレメントで、物質や財産など現実的なものを意味しています。
マルセイユ版タロットの小アルカナカードは、剣や金貨が並ぶだけのシンプルなものでしたが、ウエイト=スミス版になるとシンボリックな絵柄になり、よりイメージしやすくなっています。
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◎10の数字の意味
小アルカナの数札、1から10の数字にも、それぞれの象徴があります。4つのスートに共通した数字の意味を解説していきます。
【1】エースとも呼ばれ、物ごとの始まり、スタート時の気持ちや状況をあらわしています。ちなみに大アルカナの1は「魔術師」のカードで、絵柄には4つのスート(棒、金貨、剣、聖杯)が描かれています。
【2】自分や相手など2つの関係やバランス、葛藤など。
【3】人間関係の広がりや成長。
【4】安定や安心、また、1から始まった物語が、いったんここで区切りとなります。ただし、到達点ではありません。
【5】安定している状態から、限界を破り、変化をしながらさらに高みを目指していきます。
【6】調和や過去の問題についての対応、結果などあらわします。
【7】一度関係したものを見直す作業の時期であり、さらにチャンスをつかみたい欲求や願望を示しています。
【8】物質的なものや繁栄を象徴、物ごとが休息に変化していく状況です。
【9】成功や勝利、完成まであと一歩のカード。自己探求をうながしています。
【10】達成、完成。しかし、終わりではありません。1つのスートの物語が終わり、あらたなスートへと移っていきます。大アルカナの10は、運命の輪、絵柄には、4つのスートである四大元素(火・土・風・水)が描かれて、輪が回転し、次のステージへと移行することを暗示しています。
◎人物カードの意味
小アルカナには、コートカードといわれる人物札カードがあります。それぞれのスートに、キング、クイーン、ナイト、ペイジの4枚。タロット占いをするうえではとても重要なカードで、さまざまな解釈があります。占いをする際に、人物カードが出た場合は、相談者が実際に出会う人物や、キーパーソンをあらわすことが多いでしょう。それ以外にも、具体手的な状況や内面的な性格を象徴しています。
【キング(王様)】威厳や責任感のある大人の男性
【クイーン(女王)】力のある優れた女性
【ナイト(騎士)】行動力がある若々しい人物
【ペイジ(見習い)】未成年、あどけない人物
キング(王様)は、威厳や責任感のある大人の男性。クイーン(女王)は、力のある優れた女性。ナイト(騎士)は、行動力がある若々しい人物。ペイジ(見習い)は、未成年、あどけない人物をあらわしています。それぞれの人物と、ワンド(火)、ペンタクル(地)、ソード(剣)、カップ(聖杯)の象徴をかけあわせた解釈となります。たとえば、カップのクイーンであれば、愛情や包容力のあふれる豊かな女性をあらわしています。
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小アルカナ ワンド
スプレッドでワンド(棒)が多く出た場合は、行動力や情熱的なエネルギーがあふれている状態。また、安定した様子などをあらわしています。
エース、1のカードは勢いのあるスタートを象徴。2は自信ある行動や抵抗、3は最初の成果や仕事の成功、4は平和や休息。5はライバル争いや混乱。
6は前進、努力が実る。7は有利な立場や勇気を出す、8は急展開や好転、9は防衛や経済的援助、10は重圧と困難な道のり。
ペイジはいい知らせや熱意ある若者、ナイトは決断と目標に全力で向かうこと。クイーンは豊かさや尊敬できる女性、キングは誰よりも情熱がある、立場のある人物を意味しています。
小アルカナ ソード
スプレッドで、ソードのカードが多く出た場合は、壁やハードルを解決することで、成長していける暗示。また、知性や論理的思考、野望なども意味します。
エース、1は野望や挑戦、2は調和や現在の状態を受け入れること。3は悲しみや不安、4は停滞や安定が必要な様子。5は失望や強欲。
6は好転や新天地へ出発する、7は逃避や信用できない人間、8は執着や目隠し状態、9はネガティブや依存関係、10は破滅や警戒。
ペイジは新たな可能性や慎重な性格、ナイトは恐れ知らずな人や突進する行為。クイーンは批判や冷静な判断をする、キングは社会的立場や支配者を象徴します。
小アルカナ カップ
カップは直感や無意識の世界をあらわしています。鑑定でカップが多く出た場合は、感情における問題がテーマになっていることをあらわしています。
エース、1は恋愛のはじまりや幸せな展開。2は恋の楽しみや結婚、3は理想の恋人や目標達成、4は愛情不足やマンネリ、5は失望や未練。
6は過去の記憶や郷愁、7は空想や非現実的、8は停滞やスランプ、9は精神的に安定した恋愛や成功の到来、10は家族円満や良好な人間関係。
ペイジは純粋な思いや少年少女、ナイトはいい出来事や感情を伝える、クイーンは祝福や母性本能、キングは強い責任感や経験豊富な人物。
小アルカナ ペンタクル
ペンタクルのカードが多い場合は、仕事や金銭面をあらわすことが多いでしょう。真面目に努力し、目標を達成する意味合いがあります。
エース、1のカードは新たな生活や幸福。2は交換する喜びや流動性、3は技術や才能が認められる、4は堅実や利益主義、5は経済的損失や喪失感。
6は富の分配や慈悲、7は成果が実り、収穫をもたらすこと。8は勤勉や職人、9は今後への期待、10は富や安定。
ペイジは向上心や誠実、ナイトは地道な進展や正直者、クイーンは寛大さやお金に恵まれる、キングは確固たる地位や社会的に成功する人物。
まとめ
今回は、大アルカナを紹介しました。自分や友人などを占っていくうちに、タロットの楽しさや深さがわかり、さらにおもしろくなっていくでしょう。
(金森藍加)