2月1日は「イモーク」、幸運を呼ぶ「ブリギッドの十字」を手作りしてみよう!

2月1日は「イモーク」、幸運を呼ぶ「ブリギッドの十字」を手作りしてみよう!

 2月1日は、古代ケルトから続く聖なる祝祭日「イモーク」です。祝祭日は年に8回あり、「ユール(冬至)」「イモーク(光の祭典)」「オスターラ(春分)」「ベルテイン(五月祭)」「リーサ(夏至)」「ルーナサ(夏の収穫祭)」「メイボン(秋分)」「サウェイン(ハロウィン)」と季節を巡り、1年を円環します。

 冬至と春分のちょうど中間点にあたるイモークは、本格的な春の訪れを祈願する光の祭典。人々はキャンドルを灯し、たいまつ行列を行うなどして、太陽の光を強める手助けをします。また、イモークには幸運の護符「ブリギッドの十字作り」をする風習もあります。回は「ブリギッドの十字」について紹介します。

ブリギッドとは?

 ケルト神話に登場する女神ブリギッドは、1年の半分を占める光の季節を象徴する存在で、キリスト教到来以前からアイルランドを中心に広く信仰を集めてきました。イモークの前夜、ブリギッドは大地に帰還します。暗く閉ざされた冬の世界を、光に満ちた明るい春へと導くためです。イモークは、ブリギッドを讃え、迎えるためのお祝いでもあるのです。

幸運の護符「ブリギッドの十字」を作ろう!

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こちらが「ブリギットの十字」

 イモークの前日である1月31日、人々は野辺に自生する青々としたイグサを摘んで、ブリギッドのシンボルである正方形の十字を作ります。正方形の内側には円ができますが、円は円環する季節の象徴であり、月の周期であり、生死再生の循環でもあります。大いなる自然の摂理をあらわすブリギッドの十字を、人々は幸運の護符として家や納屋などに飾りつけ、豊穣と繁栄を祈願するのです。

 では、作り方を紹介します。正式にはイグサを用いますが、今回は簡易的にクラフト用モールを使用します。

【用意するもの】
・クラフト用モール16本程度
・輪ゴム4本(クラフト用モールでも代用可能)
・ハサミ
【作り方】
(1)黄色モールを1本手に取ります。

(2)黄色モールの中心部分に青色モールを交差させて、青色モールの中心部部分で右向きに折り曲げます。カタカナの「ト」に似た形になります。

(3)「ト」の横棒になっている青色モールに緑色モールを交差させて、緑色モールの中心部分で下向きに折り曲げます。

(4)赤色モールを、黄色・緑色モールをはさむようにして、赤色モールの中心部分で左横向きに折り曲げます。十字の形になります。

(5)黄色モールを、赤色モールをはさむようにして、黄色モールの中心部分で上向きに折り曲げます。

(6)青色モールを、黄色モールをはさむようにして、青色モールの中心部分で右横向きに折り曲げます。以下、上記の手順をモールがなくなるまで繰り返します。

(7)形を整えながら4つの端を縛り、はみ出た部分をハサミで切ればできあがりです。

 YouTubeなどの動画サイトで「Brigid’Cross」を検索すると、実演動画がたくさんアップされているので参考にするとわかりやすいです。また今回はわかりやすく、黄色、青色、緑色、赤色のモールを4本ずつ使いましたが、要領がわかったら、自分なりのカラーリングでオリジナルの十字を作ってみるといいでしょう。

 光の女神であるブリギッドは、生命の火、浄化の水、実り、癒やし、芸術と工芸、牧畜、妊娠などを司ることでも知られています。あなたもブリギッドの十字を飾って、より豊かな1年を祈願してみてはいかがでしょう。
(月星七海)

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