
相手の希望につながる形で結果を「言葉」にする――札幌の占道人・依田有玄の占い師としてのモットー

「札幌の占道人」依田有玄のモットーは「真摯・誠実」。けっして派手ではないけれど、学生時代に中国易学の原典を読破し、今も研鑽をつづけるその腕と眼力はまさに本格派と呼ぶに相応しい。「占うことで、その人をもっと楽にしてあげたい」占い師・依田有玄の独自哲学とは?
――どんな相談が多いですか。
依田有玄さん(以下、依田) 女性の場合、圧倒的に恋愛ですね。今年は不倫など、わりと深刻な悩みが多かったという印象がございます。
――芸能界を見ても、今年は「不倫イヤー」でした。
依田 今年の大きな相として「風害」が出ており、これは台風など物理的な風でもあるし、人間でいえば風のように流れるもの、感情にも当てはまります。感情の害、恋愛でいえば不倫などがまさにそうですね。
――世の中全般の相が芸能界に象徴的にあらわれたということでしょうか。
依田 その通りです。
――不倫の場合、具体的にどのような相談が多いんですか。
依田 「私たち、どうなりますか」というのと、「この先、交際を続けていて幸せになれるでしょうか」という2つですね。不倫とはいえ、皆さん、やはりハッピーエンドを望んでいるものです。幾多の障壁はあるかもしれないけれど、最終的には一緒になれるかもしれない。相談者はわずかばかりの光明を見出したくて占い師のもとを訪れます。ここで相談者に、世の中一般の道徳的観点から「そんな恋はやめなさい」と言うのは簡単ですが、私はそうは言いません。明らかに遊ばれている、利用されていると、お話から推察できる場合は別ですが、「相性はいいのだから、辛いかもしれないけれど、もう少しご自分の気持ちに従ってみれば」といった言い方をするように心がけています。
――占い師は運命の語り部であって、善悪を語るべきではないという考え方ですね。
依田 善悪を言い出したら、占い師の勝手な主観で何でもありになってしまいますから。
――占いにおける信条を教えてください。
依田 占い師にとって「当たる」ことはもちろん重要ですが、それ以上に、占いで出た結果を捻じ曲げずに、なおかつそれをいかに相談者の心理状態やキャラクターに合わせて語ることができるか。そこにこそ占い師の真価というものがあらわわれると思っています。たとえば、うちにも年に10人くらいは「もう死にたい」という切羽詰まった相談者がいらっしゃるんですが、そういう方に結果をいかに伝えるか。死ぬことを後押ししてしまっては言語道断です。占う前に、まずは人として相談者の話に誠心誠意耳を傾ける。これだけで相談者の気持ちはずいぶん楽になる。その様子の変化を汲み取った上で、相手の希望につながる形で結果を「言葉」にする。人間を相手にしているということを忘れては成り立たない仕事だと思います。
――具体的な占い方法は?
依田 私の場合、気学、周易、手相がメインです。ただ実際の占いではこれらを総合的に使って、判断します。まずは氏名、生年月日から骨格を浮かび上がらせ、次に手相を見て、顔相も見る。易も見る。こうしてより深く相手を見るように心がけています。また、先ほども申し上げましたが、占い師が一方的に宣告を下すような上から目線にならないよう気をつけています。占い師も人間、相談者も人間なのですから。
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