ご利益アップの初詣参拝作法 神様に「お願いする」のではなく「決意表明」をすべし!
2020年は令和に元号があらたまり、はじめて迎える元旦です。1年のスタートを開始するにあたり、ぜひとも気持ちのいい初詣にお出かけください。日本の神様は比較的おおらかで、人間に近しい気質も備えていらっしゃいますが、作法に沿った参拝をすることで、さらにご利益をいただくことができます。神様に願いがより伝わるように、正しくお参りしましょう。
夜の参拝は大晦日から元旦にかけてのみ、それ以外は朝一番がベスト!
昔から、一般的に夜の神社参拝は避けるべきといわれています。それは、夜になると神様は天界にお帰りになるので、お参りに行っても不在だとする考え方があるからです。また、夜は足下が暗く事故や事件も多くなるため、安全面からも避けるべきでしょう。ただ、大晦日から元日に年をまたいだ初詣は、「二年参り」といわれる昔からの伝統行事です。この日は、ぜひ夜に参拝してください。その後の初詣は6日までの間で、境内の神気も清々しい朝一番がベストです。
境内では神様を尊重し、現世の穢れを持ち込まない
神社の表門である「鳥居」には、俗界と神域を隔てる結界の役目があります。神様の通られる道をふさがぬよう、左右どちらかにずれて立ち「これからお参りさせていただきます」という厳粛な気持ちで一礼をしてから、鳥居をくぐりましょう。参道を歩くときも同様に、真ん中を避けて歩くこと。手水舎では、現世での穢れを神域に持ち込まないよう、清水で両手と口をすすぎ、心身を清めてください。拝殿前での作法は神社によりけりですが、おおむね二礼二拍手一拝でお参りしましょう。
神様へのお願いごとは、初詣前日までに具体的にしておく
神様の前では、まずは自己紹介をし、日々守ってくださっていること、お世話になっていることに対してお礼と感謝の言葉を何よりも先に伝えてください。その後、お願いごとを伝えるのですが、神様に頼むのではなく、「自身の決意表明」をすることが重要。「○月までに契約を○本上げます。そのために見込み候補を月に○件出します」「○月までに○○さんに告白をして恋人になります。そのために料理の腕前をあげます」など、「具体的」かつ「明確な数字と目標」を掲げるのです。初詣の前日までに決意表明を整理しておきましょう。
参拝後はゆっくりと境内を楽しんで
本殿に参拝した後は、ゆっくり境内を巡りましょう。摂社、末社があれば、こちらにもごあいさつを。おみくじを引いたり、御神木や宝物館を観覧したりするのもオススメです。新年を迎えたことを実感でき、新たな気持ちになることができます。また、指定された場所以外でのお砂やお水とりはしないこと。草1本、花1輪、石ころ1つとっても持ち出しは控えてください。
神様とその神域に対して基本的な礼儀をつくすことは、こちらの誠意を示す行為でもあります。神様に熱意を汲み取っていただき、耳を傾けていただけるような作法と心構えでお参りしましょう。また、本気でお願いしたいことがあるときは、正式なご祈祷をオススメします。神様もより真摯に受け止めてくれるはずですよ。
(星谷礼香)