
初詣でいただくお札は神様の分身! 神様を迎える場所の作り方と準備の方法
神社に行っていただいてくるお札は、神様の分身です。私たちが屋根のある家で暮らすように、家にお招きした神様=お札にも、お宮=神様の居場所が必要となるのです。お札をいただいた際は神様の場所を作り、失礼のないよう自宅にお迎えしましょう。
神様を自分の部屋にお迎えするとき、どのような場所作りをしたらいいのか、その方法を紹介します。
「吉方位の高い清らかな場所」に神様をお迎えしよう
神様が清らかに常在していただくよう、場所を整えることはとても大切。そうすることが神様に対しての敬いともなるからです。昔からの一軒家など、今でも神棚のある家は多いでしょうが、1人暮らしなどの住宅事情で神棚を設置するのが困難な場合もあるはず。そういうときは、その年の吉方の清らかな場所にお札を置いてください。感謝の心を持って日々手を合わせれば、神様は理解してくれますし、意地悪なことはしません。
神様を迎えるためにすべきこと
・ステップ1 場所を決めよう
その年の吉方位を調べます。暦の本を調べたり、スマホなどで「◎◎年 吉方位」と検索したりしてみましょう。吉方位がわかったら、この方位にお札の面が向くよう、お迎えする所を作ります(例:吉方位が南=お札の面が南を向くよう北の位置に置く)。トイレやごみ箱が近いなど不浄な場所や、人が出入りするドアの上は避け、なるべく家主の目の高さより高い位置、空気の通りがよく、明るいところを選んでください。また、仏壇と向かい合わせはNG。手を合わせるときにどちらかに人のお尻が向いてしまい、失礼に当たるからです。
・ステップ2 空間を清らかにしよう
場所が決まったら、その空間を清らかにするために掃除をします。ほこりを取り去り、水で固く絞った新しい布や布巾で、キレイにその場所を拭いてください。その後、塩・酒・水を少量ずつ振りかけて払い清めましょう。すべてを終えたら、またキレイな布で水気を取り、しばらく置いて乾燥させます。
・ステップ3 お供えを用意して神様の場所を整える
場所の中央にお札を置きます。そして、お札の手前の両側にお酒、真ん中にお水を置き、それらの手前の両側に榊、その間に塩と米を、お供えとして置きます。お供えする際、入れものはお供え用の白い陶器か、白い小皿に山ができるくらいがいいでしょう。お供えは神棚を設置している場合は必ず必要なものですが、難しければお水コップ1杯のお水のみ、お札の前に置いてください。
毎年のお札の交換は、立春の2月4日に行ってください。初詣に購入した場合もしばらくは大切に保管し、立春の日にあらためて部屋にお迎えしましょう。
お迎え後は、神様の場所を毎日キレイにすること
神棚は常にキレイにしておくものです。水は1日で古くなり、マイナスのエネルギー(邪気)を出してしまうので、お供えの水と榊の水替えは毎日行いましょう。榊は毎月1日と15日に交換してください。ただし、枯れたらすぐに替えること。また、ときには大掃除も行いましょう。
お米と塩も毎日交換が理想ですが、難しいなら1日と15日に交換、と決めてもいいでしょう。お米とはお下がりとしていただき、塩は玄関先に撒いてお清めに使いましょう。お酒はおさがりとしていただいても、塩と一緒にお清めに使ったりしてもいいです。
自身で神様をお迎えする場を作ることは、神様にその場に居続けていただくということでもあります。毎朝、感謝の心で手を合わせることで、大きな徳をいただけるようになるでしょう。
(明石実夕)