十人十色という言葉があるように、人にはそれぞれ個性があります。せっかちな人もいれば、のんきでマイペースな人もいるという具合です。こういった個性は、ある程度生まれつきのものなので、人からどうこう言われても、おいそれと変えることはできません。たとえば、せっかちな人に「のんびりしたら?」と言っても、ムダに終わるだけでしょう。今回は、こうした「言ってもムダ」なことを12星座あるあるでご紹介します。
牡羊座……「短気を起こさないで」
瞬間湯沸かし器並みの気の短さを誇る牡羊座。何でもないことにカッカして、あちこちに火種をまき散らしているでしょう。そんな牡羊座に「短気を起こすな」と言ってもムダ。たちまち「短気ってどういうことよ!」と大騒ぎになるのは目に見えています。短気をいさめたはずが、短気に火をつけることになるのです。
牡牛座……「臨機応変に」
頑固でマイペースな牡牛座は、思い込んだら試練の道でもド根性で突き進んでいくタイプ。雨が降ろうが槍が降ろうがお構いなしです。そんな牡牛座は「臨機応変」という言葉が大嫌い。状況によってコロコロ態度を変えるくらいなら、最初からやらないほうがマシだし、やるなら一徹にという考え方なのです。
双子座……「じっくり腰を据えて」
好奇心のかたまりである双子座にとって、じっとしていることは苦行中の苦行。恋人と向かい合っているときでさえ、ついキョロキョロ、もぞもぞしてあきれられているほどです。そんな双子座に「腰を据えて」と強要しても、無駄骨を折るだけ。こちらが言い終わる前に、サッサとどこかに逃げ出してしまいます。
蟹座……「心配しないで」
蟹座は、いつも何かしら心配しています。自分や大切な人のこと、ときには心配する必要のない事柄までずらり並べ立てて、あれこれ気をもんでいるでしょう。蟹座にとって心配している状態はデフォルトなので、「安心してください」と言われても安心したくないのです。心配しているのが心地いいのです。
獅子座……「裏方に徹して」
目立ちたがり屋の獅子座は、舞台の中央でスポットライトを浴びたいタイプ。縁の下の力持ち的な役割は絶対にお断りだと思っているでしょう。当然、「裏方に徹して」などと言われても聞く耳を持ちません。なんとしてでも表舞台にしゃしゃり出ようとします。そのパワーは目を見張るものがあるでしょう。
乙女座……「アラ探しはやめて」
几帳面な乙女座。完璧を望むあまり、ミスや失敗を必要以上に憎む癖があります。ときには重箱の隅を突くようなマネをして、周囲と溝を作ってしまうことも。しかし、「アラ探しはやめて」と頼んでも、乙女座が聞き入れることは、まずありません。完璧に近づくには、そうするしかないと思っているからです。
天秤座……「はっきりして」
争いが苦手な天秤座。日和っている意識がないまま、どっちつかずの優柔不断さで、周囲をイラつかせるタイプです。しかし、だからといって天秤座に「はっきりしろ」とすごんでもムダ。天秤座のモットーはラブ&ピースなので、「笑顔は地球を救う!」など斜め上の発想でうやむやにされるのがオチです。
蠍座……「適当でいいよ」
深く激しい感情の持ち主である蠍座にとって、人生は常に真剣勝負。とことんまで極めなければ気がすみません。そんな蠍座に「適当なところで手を打ったら?」など言おうものなら、蔑まされた目で見られて終わりでしょう。軽佻浮薄こそ、蠍座がこの世で最も嫌う風潮だからです。
射手座……「もっと慎重に」
射手座は、「なんとかなるさ」が口癖の楽天家。風の吹くまま気が向くまま、ノリで世渡りしているといっても過言ではありません。そんな射手座に対して、「もっと慎重に」と忠告しても、馬耳東風。「ハイハイ、わかりました~」など適当に受け流しつつ、笑顔で姿をくらましてしまうのです。
山羊座……「リラックスしたら?」
勤勉な山羊座は、肩の力を抜いて、ゆっくり休むのが苦手です。ラクをしていると、アリとキリギリスのたとえ通り、いつかバチがあたると思っているのです。そのため、周囲から「もう少しリラックスしたら?」と気遣われても、右から左へと流してしまいます。将来のために、休んでいる暇はないのです。
水瓶座……「空気を読んで」
自由を愛するがゆえ、周囲と足並みを揃えることに純粋な苦痛を感じる水瓶座。いくら「空気を読んで」と言われても、できないことはできないとそっぽを向くでしょう。水瓶座にとって、自由意志は世間の評価より大切なもの。自分らしさを守るためには、いくらだって浮き世離れしていく覚悟なのです。
魚座……「しっかりと」
魚座は、人にも自分にも甘いタイプ。ダメとわかっていることでも、ズルズル引き延ばしたり、依存したり。事務処理は特にダメで、周囲に迷惑をかけまくっているでしょう。そんな魚座は、「しっかりと!」と注意を受けたことが何回もあるはずです。しかし、のど元過ぎれば何とやらで、元の木阿弥に戻ってしまうのです。
「言ってもムダなこと」は、その人の本質に深く関わることだったりします。むやみに否定するのではなく、「お互い様」の精神で寛容に受け入れていきたいですね。
(月星七海)