
SUGARが贈る、12星座2018年上半期の物語 運命を象徴する1冊は何?
蟹座……『フラニーとズーイ』(J・D・サリンジャー/新潮文庫/1961年)
思春期まっさかりの兄妹が、あーだこーだと思い悩むホーム・ムービー仕様のこの小説のテーマは、肥大化した自己愛と承認欲求。そして、白々しいウソや虚栄にウンザリしている一方で、社会や他者が自分の思い通りに進まない現実に対して、どのように立ち向かっていけばいいのかということ。
蟹座のあなたにとって、2018年前半は理想と現実のギャップは苦しむことになるかもしれない。けれど、そこで感情的になって引きこもったり、拗ねて終わるんじゃなくて、自分にとって一番美しいことを目指して追い続けて生きていこうな、と。もしこの本に登場するズーイ(兄)ならフラニー(妹)にそう語りかけるはず。
ただ現状に苛立つのではなく、きちんと向き合うべきところと向き合い、戦うべきところを間違わないこと。そこから未来は開けてきます。
(SUGAR)