ケンカしやす人は早死にの傾向あり!? ストレスを軽減し長生きするための行動心理学

ケンカしやす人は早死にの傾向あり!? ストレスを軽減し長生きするための行動心理学

kodo88

 現代社会は、まさにストレス社会。ストレスにさらされないためには、部屋に引きこもるか、山奥で文明から隔離されて過ごすくらいしかありません。しかし、そんなストレス社会の中でも可能な限りストレスを軽減し、長生きするための処世術があります。人間にとって最大のストレスは「人間関係」にほかなりません。そこで今回は、人間関係を中心にストレスを軽減する行動心理学をご紹介します。

長生きしたければ人付き合いをよくする

 ある大学の教授が発表した説によると、「人付き合いのうまい人ほど死亡率が下がる」とのこと。彼によると、子どもの頃からの人当たりのよさ、気立てのよさで高いスコアをとった人ほど、長寿だったそうです。誰とでも仲よくなって敵を作らない人ほど、あまりストレスを感じず、一方、人付き合いの苦手な人、はストレスを感じてしまうのです。人間関係が苦手な場合でも、ある程度は演技をするなりしていつもニコニコしていれば、ストレスは軽減されるでしょう。

ケンカしやすい人は早死の傾向が!?

 ライバルと切磋琢磨する関係は、適度な刺激があり、成長できますが、あまりに意識しすぎて敵意を持ったり、ケンカしたりすると危険なことも。ある大学教授が追跡調査で1,900人を25年にわたって研究したところ、誰とでも張り合おうとする闘争心の強すぎる人は、心臓病にかかる確率も死亡率も通常の5倍に跳ね上がるとのこと。勝敗にこだわりすぎて負けてイライラすること自体、心にも身体にも悪影響なのです。

ギャンブルには負けておくに尽きる

 ギャンブル依存症はかなり深刻なもの。人間というのは一度勝つと調子に乗る生き物です。ノース大学の実験によると、ギャンブルで大勝ちを体験できるグループと、勝てないグループに分けた場合、大勝ちグループは「自分なら勝てる」と誤った期待を持つようになり、ギャンブルをやめられなくなってしまうことが判明しました。時として、勝負には負けておいたほうが、自分にとってプラスになることも少なくありません。

不安情報はいい加減にななめ読みすべし

 心配性・不安症の人は、「心配・不安」という色眼鏡を介してしか、世界を見られなくなってしまいます。イリノイ大学の研究によると、そのような人は、すべての物ごとが危険に見えてきてしまうようです。また、こういった人は、「これは本当に安全か」と気にしすぎるあまり、余計な情報を仕入れてしまい、真偽の判断がつかないまま情報を鵜呑みにして、さらなる不安を抱える「不安スパイラル」に陥る傾向があるとされます。人生を楽しみたいなら、不安ばかりに目を向けず、ある程度の楽観思考が必要なのです。

 そもそも長生きを願うというのも、日々の生活が楽しければこそ。現在の生活がつらく苦しいのに、その生活をずっと続けていたいという気持ちはそうそう湧いてきません。すなわち、長寿の最大の秘訣は「もっと長く生きたいと思える生活」をすることにあるのかもしれません。
(脇田尚揮)

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